新年度が始まり、街には新しいスーツに身を包んだフレッシュな社会人たちの姿が目立つ季節になりました。でもその一方で、入社から数週間〜数ヶ月しか経っていないにもかかわらず、「この仕事、自分に合ってるのかな?」「辞めたいって思うのは甘え?」と、不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
特に20代前半の男女にとって、社会人としての一歩目はとても大きな意味を持ちます。その分、「思っていたのと違う」「このまま何年も続けていける気がしない」と感じたときのショックも大きくなりがちです。
「辞めたい」と思うのは甘えじゃない
まず最初に伝えたいのは、「辞めたい」と思うこと自体は決して甘えではない、ということです。
社会人になったばかりのタイミングは、慣れない環境、人間関係、業務内容に心も体も追いつかず、不安やストレスが一気に押し寄せてくる時期。その中で「この仕事が合ってないかも」と感じるのは、自然なことです。
実際、厚生労働省の調査でも**「新卒の3人に1人は3年以内に離職している」**というデータがあります。つまり、誰もが一度は悩む道だということ。そして、あなただけが特別弱いわけではありません。
よくある20代前半の転職の悩みとは?
転職を考えるとき、多くの人が直面するのが以下のような悩みです。
「社会人経験が浅すぎて転職できないのでは?」
→ 確かに経験が浅いと不安に感じますが、20代前半での転職は“ポテンシャル採用”という形でまだまだチャンスがあります。逆に言えば、20代だからこそ柔軟性や成長性を評価されるケースが多いのです。
「辞めた理由がネガティブすぎて面接で話せない」
→ 面接では退職理由の伝え方が重要です。「合わなかった」という事実があっても、それをどう捉えて次に活かそうとしているのかを説明できれば、マイナスにはなりません。
「親や友人にどう思われるか不安」
→ 家族や周囲の期待を背負っていると、「辞めたい」とは言いにくいもの。でも、自分の人生を生きるのは他人ではなくあなたです。理解を得るためにも、自分の気持ちを正直に整理して伝えることが大切です。
今の会社を辞める前に考えてほしいこと
感情のままに辞めてしまうのではなく、一度立ち止まって考えてみましょう。辞めたあとの選択肢を広げるためにも、以下のポイントをチェックしてみてください。
● なぜ辞めたいのか、原因を明確にする
「仕事内容が合わない」「人間関係がつらい」「働き方がブラック」など、辞めたい理由にはさまざまあります。ぼんやりと「なんとなく嫌」ではなく、できるだけ具体的に言語化してみましょう。
● 会社以外の部分で改善できることはないか?
実は仕事に直接関係ない生活リズムの乱れやストレスが原因の場合もあります。十分に休めているか、誰かに悩みを相談できているか、セルフケアも大切に。
● 他の会社では本当に解決できるのか?
今の不満が転職で解決できるのか、それともどこに行っても向き合う必要がある課題なのか、冷静に分析することが大切です。
それでも辞めたいなら、転職という選択肢もアリ!
転職は決して逃げではなく、“より自分らしく働くための選択”です。特に20代前半は、柔軟性やポテンシャルが重視される時期。早い段階での方向転換はむしろポジティブに受け取られることもあります。
● 20代前半の転職が有利な理由
- 若いうちから別のスキルを身につけられる
- 柔軟性・吸収力が評価されやすい
- 「やり直し」がきく年齢である
● 実際に転職してよかったという声も
「前職では毎日残業で精神的にギリギリだったけど、今は定時で帰れて、趣味の時間も増えた」
「社風が合わなくて悩んでいたけど、転職したら自分らしく働けるようになった」
など、環境を変えたことで前向きになれたというケースもたくさんあります。
5. 転職を考えたらやっておくべき準備
● 自己分析を深める
まずは、自分の強み・弱み・価値観を改めて見つめ直しましょう。転職は“自分に合った仕事探し”でもあるので、方向性をはっきりさせておくと選びやすくなります。
● 転職エージェントを活用する
一人で動くのが不安な場合は、転職エージェントの利用もおすすめ。希望条件に合う求人を紹介してくれたり、履歴書や面接対策もしてくれたりと、心強いサポートが受けられます。
● 転職サイトを有効活用してみよう
最近では20代向けに特化した転職サイトも増えており、自分のペースで求人を探せるのが魅力です。検索条件を細かく設定できるサイトも多く、「未経験OK」「第二新卒歓迎」「20代活躍中」など、あなたに合った条件で求人を絞り込むことができます。
また、プロフィールを登録しておくと、企業側からスカウトが届くことも。自分では見つけられなかった仕事と出会えるチャンスになるので、まずは気軽に登録してみるのもおすすめです。
● 現職を辞める前に次の就職先を探す
可能であれば、辞める前に次の職場を決めておくと安心です。精神的な焦りが少なくなり、余裕を持って判断できます。
転職をスムーズに進めるには、計画的な準備が欠かせません。
20代の転職は“キャリアを考えるチャンス”
「辞めたい」と感じたときは、つらい状況の中にいるからこその思いかもしれません。でも、そこで悩んだ経験こそが、今後のキャリアを考えるきっかけになることもあります。
たとえば…
- 自分はどんな働き方を望んでいるのか
- どんな環境だと力を発揮できるのか
- 人との関わり方に何を求めているのか
こうした“自己理解”を深めることが、結果的によりよい転職先との出会いに繋がるのです。
まとめ|「辞めたい」気持ちに正直になっていい
新卒で入社した会社を辞めるという決断は、簡単ではありません。でも、「このままでいいのか」と悩むことは、あなたが真剣に未来を考えている証拠です。
周りの目や世間体にとらわれすぎず、「自分がどう生きたいか」を軸に考えてみてください。そして、必要であれば専門家の力を借りたり、同じ悩みを持つ仲間と話してみるのもひとつの方法です。
あなたの選択が、少しでも前向きな未来につながりますように。
